右脳>左脳? これからの時代とは?
ます、学生の皆さんは自分の夢みる職業について、社会人の皆様は現在の職業について、以下の問いについて考えてみてほしいと思います。
①他の国ならもっと安くやれますか?
②コンピューターなら、その仕事をもっとうまく、早くやれますか?
③自分が提供しているものは、豊かな時代の中でも需要がありますか?
①と②の質問で肯定的な立場をとり、③の質問で否定的な立場の職業ならば、近い将来その職業は高い確率で国内から消え去る可能性がある・・・???
そんな警鐘を鳴らすのがこの本!
ハイコンセプト(著:ダニエル・ピンク、訳:大前研一)
所感としては、かなり面白い本だったということ!!!
(読書嫌いな私にしてみれば、349ページのハードカバーはかなり苦行ではあったが・・・。)
「自分のために書かれた本なのでは?」と思うほどに、刺さった部分があったので紹介します!
まず、冒頭の3つの質問について話しておきます。
現存の仕事のほとんどは、①アジア新興国での安価な外注ができ、②オートメーション化によって早く・正確にできるようになりました。そうなると③物質的な満足度はかなり高まってきます。
そんな中でほとんどの仕事は国内でやる意味、人間が行う意味がなくなってしまいます。
はい、そういう意味です。
たしかに、この流れはニュースや新聞でここ数年よく聞く話題ですよね。
今までは分析的・論理的な「左脳主導思考」がもてはやされ、それにより世界は発展してきました。しかし、その最大の功績であろうITの力により、今やその力は需要が少なくなりつつあります。(ここで述べている需要は"人間に求められる需要"のこと。)
では、今からの時代に求められるものとは・・・?
それを説明するのに欠かせないのが、比喩的、美的、文脈的、統合的だとされる「右脳主導思考」です。その思考に代表され、今最も注目を浴びているものがハイコンセプトとハイタッチという能力です。
ハイコンセプト:芸術的・感情的な美を創造する能力、パターンやチャンスを見出す能力、相手を満足させる話ができる能力、見たところ関連性のないアイデアを組み合わせて斬新な新しいものを生み出す能力など。
ハイタッチ:他人と共感する能力、人間関係の機微を感じるとれる能力、自分自身の中に喜びを見出し、他人にもその手助けをしてやれる能力、ありふれた日常生活の向こうに目的と意義を追求できる能力など。
豊かさ・アジア・オートメーションに翻弄される世の中では、もちろん「左脳主導主義」も必要です。しかし、それだけでは不十分であり、私たちは「右脳主導主義」に磨きをかけて、「ハイコンセプト・ハイタッチ」の資質を身につけなければならないようです。
それを身につけた上で、対価の安い海外のナレッジワーカーにはこなせず、処理能力の高いコンピューターにもできない仕事、また、豊かな時代における美的感覚と感情的・精神的要素を満たすような仕事を行わなければならないのです。
その上で大事になってくるのが次の6つの要素。
・デザイン
・物語
・全体の調和
・共感
・遊び心
・生きがい
この6つの要素についての深い考察も本書にはもちろんあるのですが、それをまとめていたら、永遠と長いブログになってしまうのでここは割愛。
しかしこの6つの要素がなぜ重要なのか・どのように磨けばよいのかが詳しく考察されているので、興味がある方はぜひ読んでほしいと思います!!!
高校時代までは、「テストで良い点数を取るため」に、「志望校に合格するため」に、様々な問題を論理的に、分析的に思考し、用意された答えを見つける作業が大半でした。
まさに、左脳主導思考を鍛えた18年間だったと思います。
大学に入り2年間、インターンやアルバイトを経験すると、社会の一部分が見えてきます。そこには答えのない課題が山積しており、それをまさにハイコンセプト・ハイタッチの能力で解決できた大人が、数字を出し、評価され、階段を上っていってるように思えます。
18年間で鍛えた力(これもまだまだですが)だけでは、足りないようです。
こんなこと、学校では教えてくれない。。。
世界基準の競争力を日本がこれからも目指すのであれば、教育のあり方も見直すべきなのでは?
ハイコンセプト・ハイタッチ。今、気付いてよかったです。
ここから、磨いていきます。
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